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先日、みんからのブログ『TAD×ESQUIRE』に載せるため、過去に所有していた愛車の写真を探していたら、懐かしいものを見つけた。

今から17年前の2000年に、モンタナ州から遥々訪れた、アメリカでインディ500についで2番目に歴史のある人気のレースの『Pikes Peak International Hill Climb』(パイクスピーク インターナショナル ヒルクライム)を撮影した希少な写真数枚である。

当時は、携帯も所有してなく、デジカメもほとんど普及してなかったので、もっぱら写真は、使い捨てカメラの「写ルンです」とか電池駆動するフィルムカメラで撮影していた。

その為、フィルム代や現像代を気にして、今みたいにスマホで無駄に写真を撮りまくることが容易に出来なかった。ものすごく後悔しているけど、自分史上一番でっかい魚を釣ったり、超有名で人気の観光スポットに行っても、その写真はほとんど残っておらず、貴重な思い出は頭の中に記憶として残っているだけ。

そんなパイクスピーク ヒルクライムの希少な写真を、文章とともに古き良きアメリカの思い出としてブログに残したかったので、写真をプリンターでスキャンしてパソコンに取り込んだ。だいぶ画質が粗く、ところどころ色褪せている感じだったけど、自分の記憶の中では今でもくっきり、色鮮やかに鮮明に、あの時のことを覚えている。

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『Pikes Peak』(パイクスピーク)は、コロラド州のロッキー山脈東端に位置し、最寄りのダウンタウンの「コロラドスプリングス」から車で16km、すぐのところにある。

フォートコリンズにあるコロラド州立大学に通っていた時は、どちらかと言えば車よりもフライフィッシングの方に重きを置いていた為、ホントにしょっちゅう、コロラドスプリングスを経由してパイクスピークの脇を通過して、その先にある絶好の釣りスポットに行っていたが、残念なことにコロラド時代の4年間、一度もレースを見に行くことはなかった。って言うか、おそらくレース自体の存在を知らなかったと思う…

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パイクスピークのヒルクライムレースは、1916年から毎年独立記念日の7月4日前後に開催されており、昨年の2016年のレースで100周年を迎えた。スタート地点の標高は2,862mあり、ゴール地点となる頂上の標高が4,301mとなるので、実に標高差1,439m、走行距離約20km、156ものコーナーを一気に駆け上るという過酷なレースである。その様子から、上の写真にある当時の入場チケットにもあるよう、『Race to the Clouds』(雲に向かって突っ走るレース)とも呼ばれている。

しかっし、過酷なレースだよなあ、ホント。路面がダートな上に平らじゃなく急な上り坂だし、標高差が1キロ以上あるから気温差や気圧差が著しいし、酸素濃度もだんだん薄くなるからエンジンに負担が掛かるし、天候も下界と頂上では変わってくるだろうし……とにかく凄すぎる!


さて、そのヒルクライムレースに大学の時の友人とモンタナ州のボーズマンから、カウボーイで有名だけど何もないワイオミング州を経由して、コロラド州のコロラドスプリングスまで約1,300kmを運転しレース前日に到着した。

到着してすぐに、試しに車でスタート地点から頂上のゴールまで運転してみたが、道路は舗装されていなく赤土のグラベルロードで(未舗装路の土が周辺環境に悪影響を及ぼすため、2012年に全コースが舗装された)ガードレールなどは設置されてなく、チョットでもよそ見運転でもしようものならば、崖下にまっ逆さまに落ちそうなくらいで、ものすごく怖かった。

しかも、山の麓の下界は、7月ということもあり夏真っ盛りであっついのに、パイクスピークのゴール地点の頂上は、半袖ではメチャクチャ寒くて、雪が所々にまだ残っていた。それもその筈、頂上付近の標高は、富士山のそれ(3,776m)より断然高いからね〜。


注)動画再生時、急に音が鳴るので、予めマナーモードか音量を低くしてから観てね!

レース前日の夜は、コロラドスプリングスのモーテルに宿泊して、翌朝の4時からゲートが開いて入場出来るとのことだったので、早起きしてレース場に向かうことにした。

スタート地点近くの駐車場に車を停め少し歩くとすぐ、レースの出番を今か今かと待っているフルチューンされたド派手なレースカーが、自分たちを迎えてくれた。

ダッジのトラック、シボレー カマロ 、キャデラック STS などのマッチョなアメ車を始めとし、ポルシェをベースとしたコンプリートカーの「RUF」、日本車である三菱 ランサーエボリューションや、著名なモンスター田嶋のスズキ カルタスなどなど…

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特に、この記事のトップ画像の『SUBARU IMPREZA 22B-STi version』は、アメリカでは販売されていなく、日本でも400台の限定販売で、1台500万円もするのにたった2日で完売したという、伝説の名車だった。しかも、レース用にフルチューンされた逸品。同じSUBARU車を弄っていた当時の自分には、もう、恐れ多い神がかった存在。そんな『神』を目の前にして、吐きそうなくらい感激し、死ぬほど興奮した。

レースを観戦するのに、駐車場から上の方目指して結構歩いて、良さげなコーナーを見つけたので、うまい具合に、レースカーがコーナーで砂けむりを上げて豪快にドリフトするのを見れるのかと思いきや……

自分にとったら、そこそこキツイR(アール)のカーブだったのに、砂けむりなんてほとんど上げず、直線並みにアクセル全開で、何事もなかったように通り過ぎていく車がほとんどだった……失敗 ( ;´Д`)

レースカーとプロドライバーを甘く見てた。もうちょっと、急なヘアピンカーブみたいな所で観戦すべきだったなあ、と後悔先に立たず。

でも、猛スピードで、しかも、エンジンが爆発しているんじゃないの?っていうくらい爆音を轟かせながらゴールを目指して駆け登っていく様は、実際にレースを観戦している人しか味わえない、凄まじい迫力だった!それだけでも見る価値が十二分にあったから良かった。

あまり車に詳しくない友人でさえ、レースの雰囲気と迫力に圧倒され、楽しそうに過ごしてたよ。

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脳裏に焼き付いて、死ぬまで忘れることが出来ない、古き良き思い出だったなあ。

ホント、いい思い出。

今の自分は、過去の思い出を糧に生きている。

過去があっての自分という人間。

この先待っている暗黒な未来を案ずるよりかは、楽しかった過去を思い出していたほうが一億倍マシ。

まさに、死の直前の走馬燈のように過去を思い出す感じに近い。

でも、本当は、思い出に浸るだけじゃなく、またいつの日か行ける日が来るといいんだけどなあ、とは想っている。

ダートと違って舗装路になったコースでのヒルクライムレースも、また一味違っていいんだろうなぁ〜 笑

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