毎週水曜日、もしくは木曜日は、自宅から10kmとチョット距離があるけど、イオンタウン仙台泉大沢に行く事にしている。
最近、病気の症状があまり良くなく、車椅子の乗り降りが酷いくらい辛くなってきているので、できるだけお店をハシゴせず、一箇所で全ての用事が済ませられるイオンモールはものすごく助かる。
100円ショップで小物を買ったり、AEONバイクで車椅子のタイヤに空気を入れて貰ったり、マックやモスでコーヒーも飲むことができるし…
ヴィレッジ・ヴァンガードでは面白雑貨を物色したり、カルディでは最近入手が超困難な「海老しおラーメン」を探したりと。
しかも、泉大沢のイオンに限っては『ザ ・ビッグ』というディスカウントスーパーマーケットもあり、品質や賞味期限が心配になってしまうくらいの激安ぶりを見せている。また、毎週水曜日と木曜日は「87円均一祭」もやっていてさらにお得なので、往復のガソリン代を負担しても余裕で元が取れる。
また、イオンタウン仙台泉大沢には『トイザらス』もあるので、特に何か買うわけではないが、必ず立ち寄ってムスメをサンプルのおもちゃで遊ばせてあげる。
今まで何十回と訪れているトイザらスだけど、本当に恐縮しちゃうけどたった1回だけ、気に入って衝動買いしたオモチャがある。
それが、マルカ株式会社が販売元の、『超リアル体感 ブルブルフィッシング』。
お風呂好きなムスメが、オモチャで楽しそうに遊ぶのを横で微笑ましく見守りながらシャワーを浴びてるときって、1日のうちで一番幸せを感じる時間。
もっと喜ばせてあげたい、屈託のないムスメの笑顔をもっと見たい、と思って、なんかお風呂でも遊べるオモチャがないかなあ、って探していたこともあっての衝動買いだった。しかも、値段が千円ちょっととお手頃価格。
もちろん、釣りができないで溜まりに溜まった欲求をちょっとでも満たせるんじゃないかという、あわよくば、という考えもあったので、ムスメが欲しいというより自分が一番欲しかった。
外箱のデザインもなんか面白そうで興味をそそられる感じだし、何と言っても『超リアル体感』という文字は、実際の釣りが困難な自分には常日頃求めていたもので、たまらなく魅力的に思えた。
自宅に帰って早速、お風呂に入って買ってきた『ブルブルフィッシング』で遊ぶ事に。
こういう時に限っては、お風呂好きなんだけどお風呂に入るまでがぐずぐずしてなかなか入ってくれないムスメも、自分から率先して服を脱いで先にお風呂で今か今かと待っている。
"ブラックバス"と思われるお魚本体はなかなかのハイクオリティで、本物のバスを上手に再現している。まあ、色はミントグリーンだったりと現実にはありえないけど……でも、そこがカワイイくて逆に良い!
釣り竿も、本物顔負けの、実際にラインを巻き取る事が出来るリールが付いていて、先に付いているルアーに似せた磁石を本物の釣り針に交換すれば、本当に金魚などの小型魚の釣りに使えるんじゃないかと思うくらいの完成度である……うーん、チョット褒めすぎたか。
でも、おもちゃ屋だけでなく実際の釣具店で取り扱いがあるくらいだから、完成度はやっぱり高い。
遊び方は2通りあり、①魚の尻ビレのスイッチを入れず、水面にただ浮かばせて静止している状態での釣りと、②尻ビレにあるスイッチをオンにして、水中(ほとんど沈まないので水面直下)を尾びれをバタバタさせて泳いでる状態での釣り。
②の泳いでいる状態での釣りは、なかなか魚の口の中にルアーという名の磁石を食い付かせる事ができず、しかも、意図的なのか設計上の問題なのか、上顎の外側の部分にも磁石が反応して間違ってくっ付いてしまうので、想像以上に難しく、もどかしささえも覚えてしまう。
ムスメなんて、居ても立っても居られなくなり、終いには素手でお魚を掴んで、無理やり口の中にルアーを放り込むありさま。
もはや釣りじゃなくて、つかみ捕り。
そのくらいもどかしくて難しい方が、本当の釣りの臨場感があっていいんじゃなーい。
しかも、臨場感と言ったら、魚にルアーをくわえさせた時の暴れ方がハンパじゃない!
『ブルブルブルブルッ』と、手に伝わる振動が激しいだけじゃなく、尾びれをバタバタさせる時に発せられる音が、怖いくらい騒々しい。
バタバタ音が、せまーいお風呂中に響き渡って、実際に釣りをしてる時の動揺や緊張感に似た慌ただしさを体感できる。
『迫力の手ごたえ』、『超リアル体感』、とパッケージで謳っているだけはあるね。
でも、ヤッパリ本当の釣りがしたい……
しかも、フライフィッシング。
※バス用にセットアップしたScott #6 flyrod&Galvan flyreelと自作のポッパーフライ。
ということで、車椅子になってから、もう半分諦めかけていたが、溯ること昨年の夏に、思いきってフライフィッシングに挑戦した。
釣り竿を握る右手は握力が低下してるし、手首もうまく固定することができずブランブランなので、手首用の市販のサポーターで釣り竿と手首をグルグル固定して、釣り竿も極力、短く、細く、軽量のヤマメ用のものをチョイスして、誰でも簡単に釣ることができる"コイ"を、近所にある公園の池でフライフィッシングで釣ることにした。
柵があったり、背後に樹木などの障害物があって竿を振れなかったりと、普通でもフライフィッシングでの釣りは水面にアクセスするのが難しいのに、ましてや車椅子での釣りなんて、もうほとんど不可能に近いと思ったが、幸運にも唯一、一箇所だけ、5mくらいの長さの湾曲した橋の上から水面へのアクセスが可能だった。しかも、ターゲットのコイが数匹、橋の下を泳いでいるのを確認。しかもしかも、サイズが結構デカイし!
フライをくわえさせて、ヒットさせる自信はあったけど、橋の上からどうやって釣ったコイを取り込むかが最大の問題だったが、奥さんもムスメもいるからなんとかなるか、とあまり後先考えず、もう目の前にデーーンと図々しく泳いでいる魚の事しか頭になかった。
※ボロボロになった熊のプーさんから摘出した化学繊維のはらわたで作ったコイ用パンフライ(画像手前二つ)。一見差ほどパンらしく見えないが、水分を含んで初めて、水でふやけたパンそっくりになる。
チョット邪道な方法になってしまうけど、コイをフライフィッシングで釣るときは、おびき寄せるためにも実際にエサとなる「食パン」を使用する。賞味期限近くで激安になったノーブランドの食パンを、上の写真手前にあるフワフワした綿毛みたいな「フライ」(ルアーみたいな擬似エサ)のサイズくらいに小さくちぎってまき餌して、コイに「白いフワフワしたものは食べれるんだ」って事前に刷り込んでおく。そうでもしないと、雑食でなんでも食べる印象があるコイでも、フライに興味を示さず絶対に口に入れてくれない。
よ〜く考えたら、ちょっとやチョットの邪道さではないよね。だって、実際にエサを魚にあげてるんだから、どっちかって言ったらフライフィッシングじゃなくて、限りなく「エサ釣り」に近い。でも、魚を釣ってその強いヒキを味わって、如何に大きな魚と格闘するかっていう、非常に良い練習にはなる、と自分に言い聞かせて割り切ることにしているけど……
思ったよりコイが神経質になっている上、腕に力が入らず、うまく竿を振れず、フライをコイの鼻先にめがけて投げられないこともあり、まき餌に投げた食パンは食べるが、なかなかフライのほうは見切って食べてくれない。想定外。
その様子を見てあいそをつかしたムスメと奥さんは、公園内を散歩をしに出かけてしまった ……
でも、そういう時に限ってなんだよなあ、釣れるの。いつもそう、よそ見している時もそう。
しつこくしつこく、コイの鼻先にフライをしつこく投げてみたら、「パクっ」と大きな口あけて飲み込んでくれたあ!
すかさず竿を立てて、左手でラインを手繰り寄せようとするも、コイの圧倒的なパワーに力負けし、50mくらい向こうの方に走るように泳がれた。
久しぶりのパワフルな手応え。アメリカでフライフィッシングをやってた頃が蘇ってくるような感覚。
でも、どうしよう? 手繰り寄せても誰も手伝ってくれる人いなーい!
とその瞬間!
サングラスをかけた高校生くらいのバス釣りに来たであろう、若いおにーちゃんが視界に入ってきた。
救世主の登場!
彼の背後に後光が見えたぁああ!
公園内の池の橋の上で、車椅子にのった変なオジさんが、レアなフライフィッシングをしていて、しかも結構大きなコイとファイトしている……その異様な光景に困惑しているのを隠せない様子のおにーちゃんだったが、腕が疲れてきたから代わってと言ったら、フライフィッシングは初めてだったみたいだけど、快く承諾してくれた。
でも、おにーちゃん、フライフィッシング初めてと言ってたけど、興奮してだいぶ取り乱しながらも、上手にラインと釣り竿をコントロールし、でっかいコイと格闘してた。センスあるね。
10分以上経過して、ようやく橋の下まで手繰り寄せてもらったら、今度は自分に交代して、おにーちゃんに橋げたまで、たも網でコイを取り込みに降りてもらった。
自分は魚に触らず傍観していたけど、おにーちゃん、手が魚臭くなったよね、ゴメン。でも、ありがとうね!この恩は決して忘れないよ。
75cmもある、ふっくらしたどでかいコイだった……
ムスメたちがちょうどタイミングよく?帰ってきて、そんなデカイコイを生で目の当たりにして、ムスメ絶句して固まっていたよ。
果たして、今年の夏も釣りに行けるだろうか?
病気が進行して釣りができなくなってたら、『ブルブルフィッシング』で我慢しよっと!
って出来るかっ、おい!
あっあっ、ウソウソ、我慢しますぅ(つい心の声がっ!)
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